皆さま、MTGを楽しんでいますか?Butz(バッツ)です。
衝撃の禁止改訂から時間が経ち、皆さまもデッキの調整に勤しんでいることでしょう。
そこで今回は現環境では、どのデッキが環境トップに立つのかを予想していきたいと思います。
1、最前線から後退してしまうデッキ
まずは2019年8月26日の禁止改訂の前に最前線で活躍していたデッキを名前だけでも挙げてみましょう。
1、ホガーク 2、イゼットフェニックス 3、親和 4、トロン 5、ジャンド 6、コントロール 7、人間 8、バーン 9、ウルザソプターソード
(順不同)
これらのデッキがいわゆるTier1あるいはTop Tier(トップティア)と呼ばれたデッキかと思われます。
この他にもTop Tierには入れませんでしたが、充分なデッキパワーを持っているデッキ、いわゆるTier2として
1、死の影 2、マルドゥパイロマンサー 3、ヴァラクート 4、ドルイドコンボ
5、ドレッジ 6、アロサウルス 7、ホロウワン
(順不同)
などのデッキが挙げられるでしょう。
しかし今回の禁止改訂で大きな影響があったデッキがありますね。それが上記で赤字で示されている5つのデッキです。
まず、皆さまご存じの通り{ホガーク}に関してはその存在自体を禁止とされたため消滅してしまいます。
また、これらのデッキはほとんど《信仰無き物あさり》が4枚採用されているデッキであるためその影響は計り知れません。《信仰無き物あさり》の代替カードとして使えそうなカードが1マナ域にはなかなか存在しないのも大きいですね。おそらくカード効果のみで言えば、《安堵の再会》が有力な代替カードですが、このカードは2マナとなっているので使用感がかなり変わりますね。他にも《燃え立つ調査》が挙げられますが、「カードを無作為に捨てる」という部分が採用を躊躇させそうですね。《燃え立つ調査》に関してだけ言えば{ホロウワン}は既に採用済みなので代替カードとして数えることもできません。
よって{ホガーク}、{イゼットフェニックス}、{マルドゥパイロマンサー}、{ドレッジ}、{ホロウワン}は落ち目と言えるでしょう。
2、戦力増強が期待できるデッキ
最前線から後退してしまうデッキがある一方で、新たな選択肢を手に入れたことで戦力増強が期待できるデッキがあります。
新たな選択肢と言えばまたまた皆さまご存じの《石鍛冶の神秘家》ですね。
このカードをわかりやすく活かせそうなデッキは{コントロール}でしょう。レガシーでは{青白石鍛冶}の名前でクロックパーミッション系のデッキとして活躍していますね。
モダンでは《梅澤の十手》などフォーマットのルール上使用できないカードもありますが、《殴打頭蓋》や2色剣各種との組み合わせのみでも充分に強力でしょう。
他には白が含まれているデッキがサブプランとして《石鍛冶の神秘家》4枚と《殴打頭蓋》2枚のセットを出張させるということもあり得るかもしれません。
よって{コントロール}を筆頭に白が含まれているデッキは現環境において勢力を拡大させることが予想されますね。
3、{コントロール}の台頭?
まずは[落ち目組]と[戦力増強組]と[現状維持組]に分けてみましょう。
[落ち目組]
{ホガーク}、{イゼットフェニックス}、{マルドゥパイロマンサー}、{ドレッジ}、{ホロウワン}
[戦力増強組]
{コントロール}
[現状維持組]
{親和}、{トロン}、{ジャンド}、{人間}、{バーン}、{ウルザソプターソード}、{死の影}、{ヴァラクート}、{ドルイドコンボ}、{アロサウルス}
{ウルザソプターソード}も[戦力増強組]に入るかとも考えましたが、《石鍛冶の神秘家》で《弱者の剣》をサーチするよりも《ゴブリンの技師》で直接墓地に送りこんだ方(現状の構築)が強いのではないかと思ったので今回は[現状維持組]に留めました。ここについては今後の動向に注目していきたいですね。
基本的には[戦力増強組]と[現状維持組]の戦いになると思われます。ここで[戦力増強組]である{コントロール}の一人勝ちかと言われると、とある疑問が出ますね。
「[現状維持組]に{コントロール}にとって苦手なデッキが多いな?」
というわけでここからは{コントロール}の視点を中心にして書いていきます 。
{コントロール}と言えば、一般的に自身より早い、あるいは手数が多いデッキが苦手とされていますね。
これに当てはまるデッキは{親和}、{トロン}、{人間}、{バーン}、{死の影}が挙げられると思われます。特に{人間}は元々手数の多さが尋常ではなく、そこに《魂の洞窟》や《霊気の薬瓶》で打ち消しを回避しつつ《帆凧の掠め盗り》や《翻弄する魔道士》、果ては《スレイベンの守護者、サリア》と言った対コントロール兵器が繰り出されるデッキのためメインボードでの相性は不利と言えるのではないでしょうか。
当然{親和}、{バーン}も{コントロール}よりも早く、手数も充分多いのでのんびりとドロー系の呪文を打っているとたちまち追い込まれる可能性がありますね。
{死の影}は上記の3つのデッキよりは早くありませんが、様々な色の組み合わせがあり、その構築内容は多彩です。そして黒は間違いなく採用されており、それ故に手札破壊カードがメインボードから採用されているので、1,2ターン目で{死の影}に対する対策カードを捨てられてそのまま《死の影》にライフまで破壊されることも充分に考えられますね。
手数が多いには当てはまりませんが時には事実上の3ターンキルを決めてくる、前環境でも優勝経験のある{トロン}もかなり不利かと思われます。
{トロン}の最短3ターン目からの《解放された者、カーン》や《大いなる創造者、カーン》、《人知を超えるもの、ウギン》の登場には{コントロール}に限らずどのデッキも対処が困難ですね。
このため{コントロール}側もメインボードから《廃墟の地》と言った土地破壊カードを採用しているようですが、{トロン}の最近のトレンドが{緑単トロン}と{エルドラージトロン}であり、どちらも基本土地である《森》や《荒地》を多めに採用することが出来るので劇的な対策までは至っていないようです。
しかし{コントロール}は一般的にはコンボデッキには有利ですね。そして現環境で予想されるコンボデッキは{ウルザソプターソード}、{ヴァラクート}、{ドルイドコンボ}、{アロサウルス}とこれも種類が多いですね。ただし、{ヴァラクート}、{ドルイドコンボ}、{アロサウルス}は前環境でも数がそこまで多くなく、現環境でも勢力は控えめになると予想されるため、相対的に{コントロール}が得意な相手が少なくなってしまいますね。
最後に{ジャンド}ですが、これは{ジャンド}が有利なように見えますね。まずは手札破壊が標準装備されており、{コントロール}の序盤のプランを崩すのは容易いですね。また、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》と言った高性能な万能除去が数多く採用されており、どんなカードも対処が可能です。さらには《レンと六番》と《ヴェールのリリアナ》という2大プレインズウォーカーによってアドバンテージを取ることが可能です。
4、今後の環境予想
ここまで{コントロール}の視点から書いてきましたが、今後の環境予想を個人的Tierリストにて並べてみます。順番が早ければ早いほど、そのTier内でも勢力が多いと予想しています。
[Tier1]
1、親和 2、ジャンド 3、トロン 4、ウルザソプターソード
5、人間 6、コントロール
[Tier2]
5、ドルイドコンボ
2ターン目に8/8トランプルが出てきた前環境よりは落ち着くでしょう。
特に{親和}と{ジャンド}と{トロン}の3トップになることが予想され、この3すくみを中心に環境が組み立てられていくと思われます。
(親和⇒トロン⇒ジャンド⇒親和…)
その中でも自身を除いた10デッキ中、少なくとも6デッキに対しておそらく有利が取れているデッキである{親和}が最も勢力を伸ばすのではないでしょうか(主に{トロン}、{コントロール}、コンボ系に有利)。
{ジャンド}は対応力がとにかく高く《レンと六番》が土地基盤の安定性をもたらしています。また基本的には{親和}に有利を取れているので順番がすぐに入れ替わる可能性もありますね。ただし、{ジャンド}がそこまで早いデッキではないのでコンボ系のデッキが苦手ですね。ここは標準装備の手札破壊やクリーチャー除去で相手のプランを崩していきたいですね。
{トロン}は自身よりも早いコンボ系のデッキが苦手ですが、それらがそこまで多くないと予想したため、この順番になりました。
[戦力増強組]である{コントロール}は元々大きい勢力を誇っていた{親和}、{トロン}が現環境でも存在すると思われますので今回はこの順番になりました。
しかしどのデッキを見てもデッキパワーが高いものばかりなので、どうなるか楽しみですね。
今回はここまでです。
モダンという環境は多彩なデッキが存在するため、メタの隙間を縫って意外なデッキが結果を残すかもしれないところが楽しみですね。
ちなみに個人的ダークホースは{感染}と{ストーム}です。
「現環境はこのデッキが来る!」というのを知っている方がいればこっそりとコメントにて教えてください。
皆さまがすごーい!たーのしー!なMTG生活を過ごせますように。